エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス レビュー

エブリシング ポスター

まさにエブエブ旋風。

3月13日米アカデミー賞の受賞式がハリウッドのドルビーシアターで開催された。その前に多分作品賞ほか多数オスカーに輝くのではと、巷で噂になっていたエブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスをやっと観に行けた。時はアカデミーの前日12日の日曜日、つまり昨日。この作品かスピルバーグのフェイブルマンズか悩みに悩んだが、作品賞受賞しそうな匂いが作品から充満していたので、今見るべき作品は絶対エブエブと決心しながらチケットを手にし、席に座った。映画ファンとしては、オスカー獲る前になんとしてでも、本品を堪能しておきたいのだ。

ミシェル・ヨーやキー・ホイ・クァンなどアジア系の俳優を集め制作せれた映画だ。ミシェル・ヨー、ポリス・ストーリー3グリーン・デスティニー、SAYURIなど代表作多数のマレーシア人女優だ。私は正直あまり通ってきた俳優ではない(笑)特別個人的な思い入れのない俳優なだけに、これからこれだけの自分の知らない映画に触れることができるのかと思うとワクワクしてくる。アクション系が得意な女優さんなんだなー。確かに縦横微塵に展開するマルチバースを行き来しながら娘たちと死闘を繰り広げる様は、確かにジャッキーチェンのようなカンフー精神を体のキレから感じることができる。あと。顔の表情筋がよく動くな、この人は(笑)

ミシェル 顔筋

まさにミシェル・ヨー七変化まー七どころの話ではないのだが。この映画ちょっと先を行きすぎているような気がする。今までこんな映画観たことない。一貫してずっと何をしているのか理解に苦しんだ。自分の知的レベルが低すぎるから、わからないのか?親と子供の壮大な喧嘩(?)を描いているのか?娘と息子ではまた全く違う映像になったのだろうか?わからない。難しい。そして、なぜこれがアカデミー賞作品?作品賞どころか主演女優賞、助演男優賞はじめ総なめにしている。多分スピルバーグのレディ・プレイヤーなどの類の世界観、誰も観たことのない奇想天外さを世に訴えるような革命的な作品を放ちたかったのであろうが、俺が年とってきただろうか。この種の新しい価値に対する抵抗感が終始頭の中を支配し、いつか理解できてこの話を楽しめるようになれるのかなーとぐるぐる考えているうちに、エンドロールが目の前を流れてきてしまった。結果、全然わからない、、、。わからないものはわからない。はっきり好き嫌い二分される作品だと思う。でもわからないのが悔しかった。こんな気分は久しぶりだ。多分もう一回映画で観るだろう。わからないを楽しむのも好きなことだ。ダニエルズ、この監督二人組のインタビューを読み再び考察しよう。これから世界標準になるであろうマルチバースの概念がもう既についていけない、自分と格闘しながらもう一度俺はスクリーンと対峙する。わかりたい。ただそれだけに。そしてわかんないのになぜか沸き起こる、この高揚感の不思議さをもう一度確かめに行くために。

んー、悔しい。

ほい カンフー

 

キー・ホイ・クァンの受賞は嬉しかった。同じアジア人として。スタンディングオペじゃん。感動。かっこいいというか、キャラがいい。映りもいい、画面映えする。そして、何か、持ってる。ファンになりそう。

最近アジアのエンタメが凄い。多分ダントツで票を集めてWINNERになったんだろう。彼もものすごく輝いてた。それこそ振り切っていた。助監やったり裏方の経験もあるそうだがこれからもっと活躍してくれると思う。

あのアジア系の少年が?まさか?嘘だろ?誰も今日という日を想像だにしてないよ。多分全世界。

グーニーズやインディジョーンズももう一度観てよう。